めざせ1000万人回復、岐阜市の観光入込客数
毎年公表されている岐阜県観光入込客統計調査によれば、岐阜市の平成29年の観光入込客数は977万人にとどまりました(数字は万人未満切捨、以下同)。
平成27年(1045万人)と平成28年(1033万人)に2年連続して1000万人を突破していただけに少し寂しい気がします。
岐阜県観光入込客統計調査
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https://www.pref.gifu.lg.jp/sangyo/kanko/kanko-tokei/
多くの観光客を招き入れる事は、観光業の隆盛につながる他、岐阜市の魅力を知って貰う事で移住者の増加も場合によっては見込めます。
岐阜市への内外の認知度(人気)が高まる事で市民の地元に対する愛着や誇りも増す事でしょう。
詳しくは検証されていない入込客数減少の理由
観光客数減少の理由については、天候やインバウンドの構成の変化(中国人団体客の減少)などを理由として挙げる文書が県や市の資料に数多く見られますが、さらに深く減少理由を調査・考察しているものはほとんど皆無なのが非常に残念です。
岐阜市は、岐阜城や鵜飼、清流長良川をはじめとしたちょっと素敵な観光資源に事欠かない一方、京都や東京などの「放っておいても人が集まる」いわゆるキラーコンテンツ的な資源は持ち合わせていません。
様々な方々の努力の結果として、岐阜を訪れてくださった方が1000万人を突破していたはずです。
その努力の結晶ともいうべきものが、ただ何となく「減少」していってしまうのはやるせなくなります。
一般的に、お客様を増やす事は非常に大変な一方、お客様を「減らす」事はいとも簡単に進んでしまいます。
入込客数が減少に転じた今、観光客の皆様へのアンケート調査などによって減少の芽が摘まれる事を切に願います。
岐阜市をもっと訪れてもらうために
岐阜市は、「『信長公のおもてなし』が息づく戦国城下町・岐阜」として日本遺産第1号に認定されました。
とはいっても、「おもてなし」の心は、岐阜市だけが持っているものでは決してありません。日本各地で今も育ち息づいています。
さしあたっては「おもてなし力」の維持・向上につとめてみるのも良いでしょう。
「おもてなしマイスター」とでも言えば良いでしょうか。経済産業省は2016年から「おもてなし規格認証」の運用を開始しています。
2018年の岐阜県の「おもてなし規格認証」への登録事業者数は、自己適合宣言するだけで登録できる「紅認証」が県全体で973件。お客さまの期待を超えるサービスの提供者(第三者認証【有償】)である「金認証」を受けているのは高山市の2事業者のみ。さらに上位の紺認証は本巣市の1事業者。最高位の「紫認証」にいたっては認証を得た岐阜県の事業者はゼロです。
我こそはという事業者の皆さんの奮起を期待させてください。よろしくお願いします。
おもてなし規格認証
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https://www.service-design.jp/ 最後に、
先日、街を歩いていると、
「●●の店で法外な値段を請求された」
とか
「TVで私の働くお店が紹介されたのだけど、紹介された直後に多くのお客様が来店されて、おもてなし(接客)がおろそかになってしまった」
といった声が聞こえてきました。
断言しますが、私は、「嫌な思い」をした所には自分からは進んでは二度と足を運びません。
そうした「嫌な思い」の積み重ねが、岐阜市への観光入込客数を減少させている原因のひとつとなっている可能性もあるのではないでしょうか。