三橋たつお公式ブログ

岐阜市をやさしくあたたかく

岐阜市の水道、民営化の可能性は低いものの、25%以上の水が老朽化(漏水等)で毎年消えている現実

中核市でダントツ最下位、岐阜市の水道「有収水量」

 岐阜市の水道管を流れている水の内、実に25%以上が毎年漏れ出すなどして消えている事をご存知でしたか?

 古いビニル管が「水道管」として多く残っている岐阜市は、漏水などが多く「有収水量(配水量に対して料金収入となった水量の割合)」は平成27年度で74.7%。
 平成26年度の調査によれば、中核市42市の中でその数値はダントツの最下位(41位の和歌山市は81.9%)となっています。

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 これを改善すべく、岐阜市内では「ビニル管」の布設替えが計画的に進められています。
 写真は私の住む地域で行われている「水道管布設」工事の案内板です。

 ところで、改正水道法が昨年(2018年)12月に成立し、水道施設の所有権は地方自治体に残したまま、施設運営を民間に任せる事が可能になりました。
 とはいえ、生きていく上で必要不可欠な「水」の事。
 民営化の結果、料金が高騰するなどした海外の例を挙げるまでもないでしょう。

 私は民営化には絶対反対です。

 今回、民営化を可能とする法律に改正されたのは、そもそも現状での水道事業が慢性的な赤字である上、今後予想される設備等の老朽化対策が財政的に非常に困難な自治体向けに選択肢を広げる事に狙いがあると言われています。
 幸い、水道および市の財政状況などを見る限り、岐阜市上下水道事業は今のところ民営化する可能性はゼロに近いと思われます。
 ただし、水道を含めた老朽インフラの更新財源として、今後は毎年、ぎふメデイアコスモス1棟分以上の費用がかかると市はホームページなどで試算を公開しており、この点での予断は許せない状況ともいえます。

 明日のブログでは、老朽インフラ対策に必要な将来の予算を、市の試算をもとに検討したいと思います。