我が子たちの今のささやかな夢
8月4日、「第10回 立志教育支援フォーラム」を参観させていただきました。
フォーラムでは県内から8人の中学生が登壇し、それぞれの「夢・志」を発表。その他にも岐阜県初の義務教育学校のひとつ(他に羽島市立桑原学園も同時期に開校)である白川郷学園の水川和彦校長による「世界遺産白川郷から未来を拓く」をテーマとしたご講演等々、岐阜の未来を担う子供たちや、子供たちを見守り育てる保護者や地域の皆さんの未来に向けた前向きのお話をたくさん聞く事ができ、非常に多くの事を考え・感じる事のできた充実した一日となりました。
「夢」を持ち「志」を立てて行動する事は、年齢を問わず誰にとってもおそらくは必要です。社会的責任を果たした上で自分が楽しいと思う事、人に指示されるのではなく自分自身のしたい事をするのは、何とも心地良く、充実した日々をもたらしてくれます。
岐阜県の教育ビジョンは、子供たちに、自ら学び考え行動できる「自立力」、豊かな人間関係を広げ深めていく「共生力」、そして、高い志をもって夢に挑戦していく「自己実現力」の3つの力をはぐくみ、豊かで活力ある地域づくりに貢献できる「地域社会人」を育成することを基本理念として掲げています。
私の14歳になる子供も、このビジョンの元で学校教育を受け、年齢に応じて大きく変化するとはいえ、自分なりの夢を幸いに持ち続けてくれています。
「大人になって仕事をするにしても岐阜が良くない?」
「東京とかに出ても人が多いし、物価も高いらしいよ」
「ネットとかで買いたいものは岐阜でも買えるし、東京や名古屋は行きたい時に行けばいい」
「岐阜は自然も多いし、なにか『のんびり』暮らせて良いよね」
「私もそう思う。岐阜でお仕事みつけて暮らしていくのが理想」
先日、子供がこんな友達との会話を私に話してくれました。
なんとも「ささやかな夢」です。
だけれども、岐阜で仕事をし、安定した生活を送りつづけるのはある意味「非常に難しい夢」であるとも言えるでしょう。
岐阜労働局が公表している今年7月の岐阜市ハローワークの有効求人倍率は全数で2.20。しかしながらわずか7年前の平成23年は0.89に過ぎません。これは岐阜市に限った話ではないのでしょうが、雇用情勢は刻一刻と変化していきます。
さらにはAI(人工知能)などの発達で、人が担える仕事は、今後大きく様変わりする事が確実です。
私たち大人の世代が、「子供達のささやかな夢」を叶えるために志すべき事のひとつに、岐阜における安定した雇用の維持・創出を私は挙げたいと思います。
「岐阜に住み続けたい」と考える子供は、私の子供に限らず、数多く居らっしゃるはずなのですから。