三橋たつお公式ブログ

岐阜市をやさしくあたたかく

岐阜市の新庁舎、一部エレベーター設置廃止で思うこと

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 メディアコスモス南に建設中の岐阜市の新市庁舎について、主に市長ら特別職の利用を想定したエレベーター2基の設置が撤回されました。
 撤回された2基のエレベーターは、新聞の見出しなどで「市長ら専用『特権(的)エレベーター』」などと指摘されていたものです。
 ここで率直な疑問。「特権」として自分専用エレベータを作ろう!などと考える人が本当にいまどき居るのでしょうか?

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 岐阜市新庁舎実施設計説明書7ページ(平成30年3月改訂版・一部を上記図として引用)の説明によれば、これら2基のエレベーターには「~多くの来庁者が集まる低階層で緊急事案が発生した際に、守衛や警察・消防機関が急行し、対応するためや、特別職のセキュリティへの配慮、日常の庁舎管理(定期巡回・清掃など)のため~」という目的が付与されていると読みとれます。
 2基のエレベーター廃止で残るエレベーターは7基。この数で、18階まで人の行き来が想定される市庁舎は運用されていく事になります。ちなみに市長室や市長応接室は5階。市長をはじめ、職員や議員の皆さんはお元気に階段を利用できても、体の不自由な方や来賓をお迎えする際にはある程度の配慮をもってエレベーターでご案内する必要が出るでしょう。
 設置撤回による建設費用節減効果は新聞記事等によれば2000万円。設置後はランニングコストやメンテナンス費用も生じるでしょうからかなりの節減は確か。その反面、建物が出来上がってからエレベーターを増設するにはこれ以上のコストが必要になるはずです。
 ちなみに新市庁舎にはもう1基、4階と5階の市議会議場傍聴席をつなぐ「傍聴席専用エレベーター」が設置される計画となっていますが、こちらは、誰もが傍聴しやすい開かれた市議会である必要性からその設置には目立った異論が挙がっていません。建築物の公共性を考える際、コストにある程度目をつぶっても重視されるべきはその必要性の有無にあるからでしょう。
 2基のエレベーターの廃止に至った経緯について考える時、「必要なものは作るべき」との観点での議論が尽くされたのかに私は正直、疑問を感じています。
 計画段階から実際に建設へと動き出した今、新市庁舎に関して議論されるべきは、新市庁舎をいかにして「より有効活用」していくかでしょう。